トラバース・スミス、訴訟案件のコストを大幅削減

創業200年の法律事務所が、Boxの導入によってセキュアで無制限のデータモデルを構築

トラバース・スミス (Travers Smith)
トラバース・スミス (Travers Smith)
業種

プロフェッショナルサービス


企業規模

従業員1,000名以上


創業年

1810年

主要なユースケース

契約書の管理

顧客のオンボーディング

プロジェクトの企画


製品・統合

Box Shield

Box Governance

Box Platform

4~5千ドル

訴訟案件1件あたりのコスト削減

トップ15

欧州の革新的法律事務所トップ15にランクイン

0 → 600

1年半でBoxユーザー数が600名に

課題
  • 従来型のコンテンツプラットフォームでは、パートナーや顧客によるドキュメントの提供が困難であった。

  • 対面での審問のために英国の裁判所に大量の紙文書を送付しており、多くの手間とコスト、時間を要していた。

  • 機密性の高い顧客データの保護は最重要課題であり、ポストパンデミックを見据えたオンラインでのコンテンツ管理を強化する必要があった。

成果
  • コンテンツクラウドは、セキュアなエンタープライズ向けテクノロジーを、コンシューマ向けサービスのような容易な使い勝手で提供するため、一般の従業員や顧客もすぐに利用することができた。

  • 厳格な保持ポリシーの自動化と、Box Shieldによるアタックサーフェス(攻撃対象領域)の最小化により、機密性の高い法務コンテンツの保護が強化された。

  • 紙文書、メモリドライブ、ストレージデバイスが過去の遺物となり、オンラインでの運営が主流となった。

コンテンツのアクセス性とセキュリティを重視

創業200余年の老舗法律事務所を表す表現として「革新的」という言葉は意外なものかもしれません。 しかし、トラバース・スミス(Travers Smith)法律事務所では、まさに革新的な運営を行っています。 ロンドンを拠点とするトラバース・スミスは、パリにもオフィスを構え、国際的に事業を展開しており、Financial Times主催のInnovative Lawyers Reportによって「欧州で最も革新的な法律事務所トップ15」に選ばれています。

 

2020年初頭、トラバース・スミスはBoxのコンテンツクラウドを導入しました。この導入を統率したのが、法務関連製品、eDiscovery、エンジニアリングを統括するリーガルテクノロジー部門責任者のショーン・カラン(Shawn Curran)氏でした。 カラン氏は、既製の法務関連製品から弁護士向けに開発されたソフトウェアまで、さまざまな製品に関与し、広範な責任を担っています。 カラン氏はまた、eDiscovery業務の一環として、訴訟業務におけるドキュメントのレビューも担当しています。 多様なワークフローを管理するカラン氏のチームは、eDiscoveryチームとの協議のうえBoxの導入を決定し、コンテンツとワークフローの両方をコンテンツクラウドに移行しました。

 

カラン氏は、主要なコラボレーションツールとしてBoxを利用するという変革を主導し、M&A案件のデータルーム、裁判資料の共有など、ドキュメントの共有が必要なあらゆるケースでの活用を促進させました。

開発者向けポータルやAPIの充実度から、Boxが技術的にトップレベルの企業であることは明らかでした。

— トラバース・スミス リーガルテクノロジー部門責任者 ショーン・カラン氏

複雑なUIから、シームレスなコンテンツ管理への移行

カラン氏が従来型のコンテンツ管理からBoxへの移行を決定した大きな理由の1つは、使い勝手のよさでした。 「エンタープライズ向けテクノロジーでありながら、コンシューマ向けテクノロジーのように利用できる。技術系でないユーザーにも容易に使える。 Boxは、わかりやすく使いやすいプラットフォームです。 使い始めた瞬間に、すべての機能、すべてのボタンの意味を 直感的に理解できます。」(カラン氏談)

 

このコメントには次のような背景がありました。 それまで利用していた従来型テクノロジーには、一般ユーザーにとっては目的不明のボタンが複数存在し、ドキュメントのアップロードのような基本的な操作でさえ実行が難しいという問題がありました。 想定していた利用法はしだいに実践されなくなり、 代わりに他のコンシューマ向けアプリケーションを利用したり、メールでファイルを送信するといったシャドーITが蔓延していました。 管理不能な状況です。 一方Boxは、ファイル共有のリクエストプロセスが極めてシンプルであり、技術系でないユーザーも容易に利用できます。 このことは、顧客とのデータ共有が不可欠なトラバース・スミスにとって、重要なポイントでした。

 

Boxのコンテンツクラウドが、トラバース・スミスの業務の効率化と、顧客と従業員のエクスペリエンスを向上させた背景には、大きく分けて3つの理由があります。 カラン氏のチームは、以下のことをBoxで実現しました。

 

  • 顧客や専門家証人のコンテンツやデータを保護する。
  • 組織内外のさまざまなステークホルダーとのコラボレーションを容易にする。
  • 手動操作と自動化のバランスの取れたコンテンツガバナンスを構築する。

 

トラバース・スミスでは現在600名以上の内部ユーザーがBoxを利用しており、コンテンツクラウドは単なるソフトウェアツールではなく、カルチャーとして定着しています。 法律実務部門と業務サービスチームのほとんどがBoxを使用しています。 Boxは組織内で短期間に浸透し、初期導入時に用意した300シートが、わずか2か月で足りなくなりました。 その後も、Boxによるコンテンツ管理が、以前使用していたテクノロジーよりも優れていることが明らかになるにつれ、ユーザーがさらに増えていきました。 利便性と同時に、セキュリティも確保できました。

 

Boxに組み込まれたセキュリティ

法律業界では、サイバー攻撃やセキュリティの問題に関する懸念が高まっています。 ここ数年の間だけでも、法律事務所での重大な情報漏えい問題が複数発生しています。 コンテンツセキュリティに関しては、カラン氏は次のような慎重なアプローチをとることにしています。

 

  • すべてのコンテンツについて、短期間の保持を基本とする。
  • コンテンツに対する無制限のアクセス権限を付与せず、代わりにフォルダごとのサービスアカウントを設定する。
  • 最悪の事態を想定したセキュリティオプションを選択する。

 

Boxのセキュリティ体制とセキュリティに関するこれまでの評判は、カラン氏の求める条件を満たすものでした。 「セキュリティを別料金のアドオンとして扱っていないところがBoxの大きな特長の1つです。 セキュリティはコア部分に既に組み込まれています。 セキュリティが最優先でコンテンツがその次というBoxの考え方に共感しています。」(カラン氏談)

 

トラバース・スミスでは、セキュリティ対策の重要な要素としてBoxの機能を利用しています。 AIによる行動分析を用いて異常行動を検知するBox Shieldはその一例です。 例えば、顧客とのデータ共有を目的としたフォルダ内のコンテンツに対し、通常とは異なる方法または不審な方法で顧客がアクセスしようとすると、リスク管理チームにアラートが自動送信されます。 「Box Shieldは容易に設定できました。AIによる異常行動検知は私たちにとって極めて重要な機能であり、とても役立っています。」(カラン氏談)

 

トラバース・スミスでは、Box経由で送信されるすべてのコンテンツをパスワードで保護するという厳格なルールを施行しています。 このルールに違反して送信されたドキュメントは自動的に削除され、機密資料が誤って開示されることを確実に防ぐための追加的保護対策として機能しています。 「Boxは、コンテンツプラットフォームというよりもむしろセキュリティプラットフォームだと私は考えています。 セキュリティの機能と同時にコンテンツの機能が備わっているという画期的なプラットフォームです。」(カラン氏談)

 

ガバナンスの強化と、訴訟案件1件あたり4~5千ドルのコスト削減

カラン氏は次のように述べています。「Boxを訴訟業務に導入したところ、裁判所とのやり取りやコンテンツの共有が容易かつ効率的になりました。デジタルベースになったことで、顧客とのデータ共有もよりセキュアに行えるようになりました。」 法律事務所にとっては、ガバナンスもセキュリティと同様に重要な要件です。 トラバース・スミスでは、Box Governanceによる高度なコンテンツ制御を利用することで、ドキュメントの保持期間を法的な保持要件に従って設定できるようになりました。保持期限が過ぎたドキュメントは、Box Governanceによって自動的に削除されます。

 

厳格な保持ポリシーの施行によってコンテンツ量を制御しているトラバース・スミスにとっても、業務の性質上、コンテンツ量の増大は避けられません。 そのため、コンテンツを保管するためのストレージコストが顧客に転嫁されることを懸念していましたが、Boxの無制限データモデルを利用することで、この問題を解消しています。 仮に顧客がギガバイトあるいはテラバイト規模のコンテンツを一度にアップロードしたとしても、なんら問題はありません。 トラバース・スミスでは、顧客に法務サービスを提供するという本来の業務に専念できるようになりました。

 

Boxは、コスト面でのメリットも提供しています。法律事務所向けのデータルームと比較して費用対効果が極めて高く、トラバース・スミスでは、年間約40~50件の訴訟案件を扱うなかで、1件あたり4~5千ドルのコスト削減を実現しています。

トラバース・スミス (Travers Smith)

 

絶妙なタイミングでBoxを導入

Boxの導入は、パンデミックの発生時期と重なりました。まったくの偶然でしたが、タイミング的にはよい結果となりました。 「従来のシステムではパンデミックに対応できなかったのではないかと考えると、 最高のタイミングだったといえるでしょう。」(カラン氏談)

 

パンデミック発生前は、トラバース・スミスでは対面での審理に必要な大量の紙文書を英国の裁判所に定期的に送付していました。 プロセスの一部は既にデジタルワークフローに移行していましたが、紙ベースの業務などの非効率な手順が依然として残っていました。 例えば、法律業界では、収集したデータを移動する方法として、通常ではメモリドライブやストレージデバイスが使われていました。 データは暗号化されますが、それだけではセキュリティは万全ではなく、ワークフローも円滑ではありませんでした。

 

現在では、Boxの導入によってあらゆるデータをより迅速かつセキュアに扱えるようになっています。リモートからのセキュアなアクセスが可能になったことは、パンデミック影響下では特に大きなメリットの1つとなりました。 対面や紙ベースの法務業務に慣れ親しんでいた人がオンラインでのワークフローの効率のよさを実感するまでに、時間はかかりませんでした。

 

パンデミック影響下で効果が顕著になったBoxの機能は他にもあり、主要な例として電子サインが挙げられます。 カラン氏によれば、パンデミックの発生以降は、ほぼすべての案件や契約を電子サインで済ませるようになったとのことです。 Box Signがコンテンツクラウドにネイティブに統合されたことで、電子サインをクラウドコンテンツ管理の一環として利用できるようになり、トラバース・スミスにおける業務の可能性が広がっています。 「Boxは革新的な企業です。トラバース・スミスでは、法務固有のユースケースに対応したBoxの特別バージョンを導入しており、非常に満足しています。」(カラン氏談)

 

法律業界に最適なプラットフォーム

トラバース・スミスでは現在、スタッフの50%をオフィス勤務に戻し、週2〜3日の在宅勤務を実施しています。多くの法律事務所で同様の措置がとられています。 業務プロセスが既にデジタル化されている環境では、このような業務形態への対応は容易で、Boxはその中心的な役割を担っています。 コンテンツクラウドは、法務コンテンツの運用管理全般およびサービスの向上とセキュリティの強化を可能にし、パンデミック後、あるいはオンラインの時代においても、トラバース・スミスの業務を支援します。

 

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