フレックス(Flex)

サプライチェーン全体で共有する、シンプルでセキュアなコンテンツプラットフォーム

課題

世界大手のEMS企業であるFlex社は、複雑なサプライチェーンのひとつの要素として製品の市場投入に直結した重要な部分を担い、常に数百のベンダーや関係者との円滑な情報のやり取りを行うことが求められています。パートナーや顧客からの厳しい要求の数々に応えるべく、グローバルに、俊敏に、リアルタイムで業務を遂行する必要があります。古いコンテンツプロトコルやツールの制約による情報フローの停滞を避ける必要があると同時に、コンテンツのセキュリティとコンプライアンスは常に維持しなければなりません。

 

ソリューション

Flex社では、クラウド・コンテンツ・マネジメントに移行することで、サプライチェーン全体にわたる情報のフローが迅速かつスムーズになりました。Boxの採用により、契約締結プロセスのデジタル化、パートナーとのコラボレーションの強化を可能にすると同時に、すべての関係者がセキュアなOkta認証を通じてアクセスできる、単一のベンダーポータルの基盤を構築しています。また、Flex社のユーザーは全員、Box経由でOffice 365ファイルにアクセスできます。 

 

成果

Boxに移行したことで、Flex社では、1,000台のFTPサーバーとOneDriveを撤廃しました。Flex社のBoxユーザー数は20,000人を超え、IT部門はBox採用により会社全体の生産性向上を牽引しています。また、ベンダーとの共同作業も、わかりやすく、容易になりました。Flex社の関係者は、セキュリティを案ずることなく、本来の業務であるサプライチェーンの業務目標を迅速に達成できます。

サプライチェーンは、メーカー、ベンダー、パートナー、顧客で構成するエコシステムであり、それぞれが相互依存の関係を築いています。他の業界に違わず、サプライチェーンもデジタル変革の只中にあり、市場投入までの時間短縮の重要さは増し、競争が激化しています。

Flex社は、30か国以上におよぶ拠点に約20万人の従業員を擁し、設計、エンジニアリング、製造、ロジスティクスサービスを提供し、テクノロジーパートナーとしてのポジショニングを築いています。Flex社はまた、多業界およびエンドマーケットにおける顧客層からの厳しい要求に応えるべく、サプライチェーンに関するリアルタイムの洞察とサービスを提供することを約束しています。  

俊敏性、効率性、使いやすさ、セキュリティは、Flex社CISOのフリッツ・ウェチュニグ(Fritz Wetschnig)氏にとって、採用するテクノロジーを検討する際に妥協できない条件となります。ウェチュニグ氏にとっての課題は、コラボレーションとセキュリティを両立するツールを見つけることでした。このような背景により、Flex社はBoxのクラウド・コンテンツ・マネジメントを採用し、デジタルモデルの促進と、顧客の付加価値の向上を図っています。

コンテンツ主導型モデルの構築

サプライチェーンにおける情報は、生産ラインに直接影響を及ぼす極めて重要な要素です。データのフローが中断することは、生産の遅延や停止につながります。ウェチュニグ氏はデジタル変革を推進しています。プロセスのデジタル化は、データのセキュリティ担保をはじめ、あらゆる業務をシンプルにします。

契約書の署名もその一例です。文書を印刷し、署名し、スキャンしてメールで送信するのが従来の方法でしたが、今ではそのプロセスすべてをオンラインで実行しています。ウェチュニグ氏は次のように述べています。「私から見た最大のメリットは、契約書を1か所にまとめて保存できることです。契約書がどこにあり、どのように保護すればよいかがわかるからです。」

 

「クラウド・コンテンツ・マネジメントの優れた点は、ユーザーが適切なタイミング、場所で、適切なアクセス権限に基づいてコンテンツを共有できることです。」

Flex社 CISO フリッツ・ウェチュニグ (Fritz Wetschnig) 氏

コンテンツのセキュリティを確保しつつ、従業員やパートナー、顧客など社内外の全関係者間でシームレスに共有するツールを導入することは、Flex社におけるデジタル変革の一部にすぎません。コンテンツ管理は、これまでの生産性向上とコラボレーションの促進という用途から、データの保護と一元化のニーズに対応するところまで進化しています。ウェチュニグ氏は、統合された技術スタックを構築し、アクセスや編集方法にかかわらずコンテンツを1か所に集約しています。「すべてのユーザーが、IT部門を介さずに、いつでもデータにアクセスできる環境が必要だと考えています。データの一元化も重要です。」

フレックス(Flex)

 

使いやすいテクノロジーで従業員を支援

1970年代にFTPが出現すると、大規模なファイルのアップロード、保存、共有の目的で、IT部門がこぞって導入しました。しかし、一般ユーザーにとってはFTPは扱いにくいものでした。ウェチュニグ氏は、データを一元管理して従業員のエクスペリエンスをシンプルにすること、今日のデジタル社会に適合することを目指しており、オンプレミスのテクノロジーのアップグレードを検討していました。

Flex社では、セキュリティを犠牲にすることなく、より多くの情報を外部パートナーと共有する必要がありました。ウェチュニグ氏は次のように述べています。「2つの重要なポイントを考慮した結果、Boxを選択しました。アクセスを制御できるITコンポーネントがあり、同時に、人々が直感的に使えるシンプルなユーザーインタフェースがあります。また、モバイルファーストを具現化している点も、私たちの企業戦略に適合していました。」ユーザーは、セルフサービスオプションを有効にすることで、IT部門の手を借りずにデータへのアクセスが容易に行えるため、迅速な意思決定ができます。IT部門は、より戦略的なイニシアチブに集中できます。

Boxが社内ユーザーにもたらすもう1つの重要なメリットは、さまざまな種類のファイルを1つの統合プラットフォームに集約できることです。BoxとOffice 365の機能統合は、ファイルの集約を可能にする方法の代表例の1つです。「サイロ化するソリューションを導入するのではなく、我々のポートフォリオに組み込めるソリューションであることが重要です。Box内でOffice 365ファイルを開いて編集できるため、ユーザーはコンテンツを操作するために新しいことを学ぶ必要はありません。」(ウェチュニグ氏)

Boxを導入したことで、Flex社では、1,000台のFTPサーバーとOneDriveを撤廃しました。Boxは、Flex社の世界中の従業員間の連携を促進するBoxは、Flex社の世界中の従業員間の連携を促進するコンテンツ共有プラットフォームとして受け入れられ、ユーザー数が500から20,000へと急増しました。

 

「Boxの真の価値は使いやすさです。長時間のトレーニングは不要で、誰でもすぐに使えるようになりました。」

Flex社 CISO フリッツ・ウェチュニグ (Fritz Wetschnig) 氏

クラウドベースの単一スペースでベンダーが連携

クラウド・コンテンツ・マネジメントは、社外の関係者も利用しています。サプライチェーンのエコシステム上には、主要なベンダーをはじめとする多くのユーザーが存在し、日々データを扱っています。データの一元化を支援するテクノロジーは、社内外のユーザーによって利用されます。 

企業の多くは、従来のインベントリデータモデルを使用しています。各ベンダーが別々のポータルを使用している場合、オンボーディングプロセスが複雑になる可能性があります。Flex社のようにサプライチェーンの中核をなす企業は、複数の異なるポータルをサポートしなければなりません。 

Flex社では、すべての関係者が各権限に基づいてアクセスできる1つのポータルを構築することで、このプロセスを一元化しました。アクセス認証にはOktaを利用しています。各関係ベンダーは、そのポータルを自社システムと統合することで、インベントリのデータやコンテンツに容易にアクセスできます。データの重複が低減し、単一の情報源を共有することで、プロセスの合理化が可能になります。 

このポータルへのアクセスは、セキュリティのためにパートナーごとの認証情報に基づいています。これは、パートナーとFlex社が相互の認証システム間で信頼関係を築くことを意味します。ウェチュニグ氏は次のように述べています。「社員が転職などでプロジェクトから離れた場合、その社員のアクセス権は解除されます。」 

「セキュリティは私たちにとって重要な課題ですが、パートナーやベンダーにとってもそれは同じです。私たちはクラウドサービスを利用することで、1つの共有プラットフォームを構築しています。そこでは、請求書をはじめとする必要な情報すべてにアクセスできます。」Flex社では、ベンダーやパートナーに常にセキュアな方法で情報を提供できるようになりました。

Flexチーム

将来を見据えた技術スタックの構築

ウェチュニグ氏は、クラウド・コンテンツ・マネジメントの導入について目標を達成しています。しかし、デジタル変革には複数の段階があります。CISO(最高情報セキュリティ責任者)として新たなツールを検討する際には、そのツールを含めた技術スタック全体を見渡し、相性や将来性も考慮する必要があります。

 

「目指すべきは統合です。機能統合は効率性を高める鍵となります。」

Flex社 CISO フリッツ・ウェチュニグ (Fritz Wetschnig) 氏

 

新たなテクノロジーの連携を検討するにあたって、ウェチュニグ氏がまず確認するのは、機能統合の内容であると述べています。統合をアピールするベンダーは数多く存在しますが、実際のところを知る必要があります。新しいツールが既存の他のテクノロジーとシームレスに統合できること、長期的に連携を進化させていけることが重要です。 

 

「デジタルパートナーシップは、効率性を高めるものでなければなりません。業務に柔軟に対応するフレームワークを構築し、一般の業務をIT部門の介在なく遂行できることが重要です。」

Flex社 CISO フリッツ・ウェチュニグ (Fritz Wetschnig) 氏

 

ウェチュニグ氏は、AIと機械学習を活用した新たなユースケースも検討しています。Flex社が最適なテクノロジーを導入してサプライチェーンの革新を進める中、ウェチュニグ氏はクラウドにおける連携に注目し、業務プロセスのセキュリティ強化とプロセスそのものの変革を模索しています。

 

CISOの役割の変化

ウェチュニグ氏がFlex社に入社した20年前と比べると、CISOの役割は大きく変化しています。「当初は、セキュリティと言えばインフラストラクチャ関連が中心でした。ファイアウォールとアンチウィルス対策をしていました。」しかし、今日のサイバーセキュリティは、ITの問題から、ビジネスそのものに対するリスクへと進化してると言います。「取締役会と相談しながら、企業におけるサイバーセキュリティのリスク対策を講じています。あらゆる企業に共通する課題だと思います。」(ウェチュニグ氏)

 

「セキュリティは、ITの問題からビジネスの問題、リスクへと進化しています。それに伴い、CISOの役割も変化しています。」

Flex社 CISO フリッツ・ウェチュニグ (Fritz Wetschnig) 氏

CISO(最高情報セキュリティ責任者)の役割は、業界全体で変化しています。ウェチュニグ氏は、セキュリティとビジネスの俊敏性の両立を目指していますが、そのように考えるリーダーはそれほど多くはありません。「セキュリティの担保は業務を制限することだと考えがちです。しかし私は、ユーザーが容易に判断できる環境を提供したいと考えています。基盤となるインフラがしっかりしていれば、ユーザーが責任を持ち、かつ、支障なく業務を遂行できます。セキュリティの強化とビジネスの俊敏性は、必ずしも相反するものではありません。」(ウェチュニグ氏)

Boxの導入によって、ウェチュニグ氏は、求めていたフレームワークを提供することができました。構想していたものよりもアジャイルなソリューションです。IT部門は、ユーザーに対して「セキュリティ事情により○○はできない」ではなく、「迅速に、より多くの業務が遂行できるよう支援している」と宣言することができます。

 

「CISOとして、感謝の言葉を聞くことはほとんどありませんが、Boxの導入については感謝されました。これまでに導入したソリューションの中では初めてです。」

Flex社 CISO フリッツ・ウェチュニグ (Fritz Wetschnig) 氏